ページのまとめ
  • 条件を決めて検索し、多くの銘柄から好みのものだけをピックアップできるのがスクリーニング機能
  • ほとんど証券会社で、スクリーニング機能は無料で利用できる
  • 株主優待も、スクリーニングで探すことができる

希望の条件を設定し、見合う銘柄を抽出できる

3000を超える上場企業の中から、投資する銘柄を選び出すのは簡単ではありません。投資家が求める条件に合った銘柄を選び出せるよう、証券会社の多くはサイトや取引ツールを通して個別銘柄のスクリーニング機能を提供しています。スクリーニングとは「ふるいにかける」という意味です。

すべての指標において完璧な銘柄は存在しません。

車を選ぶ際も、経済性を求める人とステータスを重視する人では、選ぶ車種はまったく異なるのと同様に、株式投資でも割安さに価値を見出すか、成長性に賭けるか、あるいは上昇に飛び乗るか、下落した押し目を狙うか、といった個々の投資家の戦略や投資スタイルで選び出す銘柄は違って当然なのです。

投資家が自らの戦略に適した条件を設定して、それに見合う銘柄を抽出してくれるのが、スクリーニングツールです。

株価指標を使いこなせなくても、スクリーニングはできる

SBI証券の場合、サイトからブラウザ上でスクリーニング機能が利用できます。40を超える条件や指標の中から、指定したいものの数値を設定し、検索できるようになっています。東証1部上場銘柄に絞りたいといった場合や、投資金額、業種を限定したいときは、上部にあるそれぞれの欄を設定します。

スクリーニング画面では多くの条件を設定できるようになっているので、投資初心者はどう使えばよいかわからないこともあるでしょう。そんなときは、中段にある「クォンツ機能」が便利です。クォンツリサーチ社の最新の金融工学を駆使して銘柄探しをサポートするツールで、「成長性」「企業規模」など8つのスコアが用意されており、重視したいスコアを高く設定することで、簡単に絞り込むことができます。

また、チャートに株価上昇サインである、「ゴールデンクロス」が出た銘柄をピックアップすることも可能です。

 SBI証券 銘柄スクリーニング画面

あまり条件を厳しくすると、検索結果はゼロに

具体的な指標で詳細に絞り込みたい場合は、スクリーニング画面の下方にある各要素に条件を入力していきましょう。

<次のような指標が、代表的な利用例>
  • PER(株価収益率):株価が本来あるべき価値よりも割安な状態にある株に投資したいという場合は、1株当たり利益に対し株価が何倍まで買われているかを表す
  • PBR(株価純資産倍率):1株当たりの純資産に対し株価が何倍まで買われているかを示す

なお、これらの指標については、実践編の「PERで「利益から見た割安、割高」がわかる」「資産から見た割安度を測るモノサシがPBR」でくわしく説明します。

さらに財務の健全性も気になる人は、総資産における自己資本の割合を示す「自己資本比率」に下限を設定したり、株価の出遅れ感を重視するなら「年初来安値(その年の最安値)からの上昇率」に上限を設けたりするのもいいでしょう。

最適なスクリーニングの条件を探すためには、試行錯誤が必要

ただし、あまりたくさんの条件を設定したり、数値条件を厳しくし過ぎると、合致する銘柄がひとつも抽出されないこともあります。その場合は、条件を緩くしてみたり、妥協できる条件を外してみたりするなどしてさまざまなパターンで試行錯誤しながらトライしてみましょう。

設定した条件は保存して、後から同じ条件で検索することも可能です。同じ条件でも、相場環境が変われば抽出銘柄数は大きく違ってきます。たとえば、割安銘柄は相場が過熱しているときはあまり抽出されませんが、低迷下では多く抽出されます。

株主優待も、スクリーニングで探すことができる

また、SBI証券ではスクリーニング機能とは別に、「株主優待検索」もブラウザ上でできるようになっています。株主優待は権利日に株を保有しているだけでその会社の製品や金券などがもらえるうれしい制度です。権利月や優待の内容、投資金額などでスクリーニングできるので、興味のある人はこの機能も活用してみましょう。

SBI証券 わかりやすい株主優待検索